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コロナつらい

知識とスキルレベルについて(その2)

今回は知識とスキルレベルの比較について、少しだけ応用めいた話をします。
すでに説明しているように、ひとつの知識スキルの火力を考える場合は「今の知識:今のスキルレベル」の比と「OP比」を比較すればよいだけでした。

しかし剣士のマッスルインフレーションのように、攻撃に使うスキル(トワー・クライ)以外にも火力に影響を及ぼす何かしらのスキルを持っているキャラクターもいます。
この場合は、攻撃スキル(トワー・クライ)のことだけ考えて比較しているのでは不十分なので、マッスルの影響も加味した比較を行う必要があります。

こういったキャラクターの火力最大化について、知識剣士を例に説明していきたいと思います。


結論

    クライの火力
  •  \dfrac{今の知識}{知識の増加量}> \dfrac{(n+7.5)(n+525)}{y(2n+532.5+y)}
  • ↑の不等式が成り立つ時、スキルレベルを優先すべき。
    ※n=今のスキルレベル、y=スキルレベル増加量。


式の導出

比較式の導出の基本的な考え方はこれまでと同じです。
つまり、”「スキルレベルを上げた時の火力」>「知識を上げた時の火力」”という不等式を作り、それを整理していく感じです。
今回は知識剣士のウォークライの火力を考えたいので、以下のように文字を設定します。

 n=今のスキルレベル   y=スキルレベル増加量  K=今の知識  x=知識増加量
今のクライの火力: C=75+10n=10(n+7.5)
今のマッスル補正: M=105+0.2n=0.2(n+525)
クライ火力増加量: C_y=10y
マッスル補正増加量: M_y=0.2y


よって、上述の不等式は以下のようになるので、
 K\times(C+C_y)\times(M+M_y)>(K+x)\times C\times M
これを整理して比較式を導出します。
\begin{align} KCM+K(CM_y+C_yM+C_yM_y)& >KCM+xCM\\ K(CM_y+C_yM+C_yM_y)& >xCM\\ \dfrac{K}{x}& > \dfrac{CM}{CM_y+C_yM+C_yM_y}\\ \end{align} ここで、右辺に着目して整理すると、 \begin{align} 右辺& =\dfrac{10(n+7.5)\times0.2(n+525)}{10(n+7.5)\times0.2y+10y\times0.2(n+525)+10y\times0.2y}\\ & =\dfrac{(n+7.5)(n+525)}{y\{(n+7.5)+(n+525)+y\}}\\ & =\dfrac{(n+7.5)(n+525)}{y(2n+532.5+y)}\\ \end{align} となるので、
 \dfrac{K}{x}> \dfrac{(n+7.5)(n+525)}{y(2n+532.5+y)}
すなわち
 \dfrac{今の知識}{知識の増加量}> \dfrac{(n+7.5)(n+525)}{y(2n+532.5+y)} が導き出される。

他のキャラクターで同様のことを考える場合も、同じ流れで導出できると思います。
また、もしもスキルレベルと強化%の比較がしたい場合は「今の知識」「知識の増加量」を強化%のそれに差し替えてしまえばよいです。

数値例をみる

いくつか数値を代入して、少しだけ数値例を考えてみます。

比較するOPは知識比率とRSULTで、OP比は「1050:7=150:1」とします。(Lv1828くらい)
今の知識を3万・スキルレベルを200として考えると、
 \dfrac{30000}{200+7.5}=144.57\lt150
より、マッスル補正を無視した比較では知識比率を積んだ方が火力が伸びることになります。

では、マッスル補正を考慮するとどうなるでしょうか?
 \dfrac{今の知識}{知識の増加量}> \dfrac{(n+7.5)(n+525)}{y(2n+532.5+y)}
↑の比較式にそれぞれ数値を代入すると、

左辺= \dfrac{30000}{1050}=28.572

右辺= \dfrac{(200+7.5)(200+525)}{7(2\times200+532.5+7)}
  = \dfrac{150437.5}{6576.5}
  = 22.876
となり、「左辺>右辺」となるので、RSULTを積んだ方が火力が伸びることになります。

このように、マッスル補正を考慮するか否かで正反対の判定がでることがあります。

火力追求の上では、自分の狩りスタイルなどと相談し、どちらか好きな方を選んで比較を行うとよいでしょう。